怖い気持ちもありますけど、でもやっぱり、一言で人の気持ちが変わる所にこの仕事の魅力を感じます。

矢野裕子
ラジオしこくらいふ第9回ゲスト矢野裕子さん(広告企画室ネコノテ)
 
しこくらいふの高坂類と皆尾裕がWebを飛び出し、四国・新居浜の魅力をラジオで発信するHello!NEW新居浜FM78.0「ラジオしこくらいふ」
毎回地元で活躍するゲストを招き、しこく愛あふれるトークをお届けしています。
Webしこくらいふでは、しこく新居浜の魅力満載のラジオトークをダイジェストでご紹介します!
今回のゲストはコピーライター・CMプランナーとして活躍する広報企画室ネコノテ矢野裕子さんです。

 

 

 

皆尾:5月7日。ゴールデンウィーク終わりましたね。皆さんボケてないですか?
「ラジオしこくらいふ」のコーナーを進めたいと思います。
Webメディアしこくらいふ編集長・髙坂類さんです。

髙坂:…

皆尾:はい。カフスイッチ(マイクのスイッチ)が上がっていませんでしたので、もう1度。

髙坂:はい。上がってませんでしたね。
しこくらいふ編集長・hinkDESIGN代表の髙坂類です。
お願いします。

皆尾:お願いします。

髙坂:ゴールデンウィークボケですね。完全に。
全く上げてなかった、スイッチを。

皆尾:あっ!そうなんですね?そういうことにするんですね?
ゴールデンウィーク中はちゃんとお休みを取ったんですか?

髙坂:はい。ゆっくりさせて頂きました。
ゴールデンウィーク中はいいお天気でしたね。

 

 

■CMの企画からあの音までこなす本日のゲスト登場!

 

皆尾:今日も素敵なゲストがいらっしゃいますので、ご紹介お願いします。

髙坂:松山市からいらして頂きました、コピーライターの矢野裕子さんです。
よろしくお願いします。

矢野:よろしくお願いしまーす!
はじめましてー!
矢野です!(笑)

髙坂:(笑)

皆尾:簡単な自己紹介をお願いしましょうか。

矢野:はい。
松山でコピーライターとCMプランナーなどをしています。
最近の主なお仕事と言えば…これ、言っちゃっていいのかな?いいよね?
西条・新居浜地区で言うと、パチンコ屋さんの「グランディール天国」のCM。今はちょっと流れてないんですけど。
「グランディール天国!」「グランディール天国!」って最後のCI(コーポレートアイデンティティ。CMにおけるサウンドロゴ)読んでるの実は私で(笑)。

皆尾:あっ!そうなんですか!?

髙坂:出演まで…。

矢野:あと、伊予銀行さんの「銀行で保険 ぎんほ」っていうCM。「ぎんこうでほけん♪」っていう。
あの「ほぉ~!ほぉ~!」って言ってるのも私(笑)。

皆尾・髙坂:(笑)

髙坂:めっちゃ声の仕事もしてる。

矢野:そうなんですよ(笑)。

皆尾:ご自身でCMのプランを作られて、ご出演もされると。

矢野:そうですね。出演する気はなかったんですけど(笑)。
やっぱりやってる内に「こういう声がいい。」って、はじめサンプルを作ったりするんですけど、その時に「もうお前の声でいいじゃん。」っていう話にだいたいなるっていうね(笑)。

皆尾:あ~。広告業界あるある?

矢野:そうですね。「もうここで録っちゃえば?」みたいな話になって、録っちゃう。
グランディ―ルの時は、最後のCIの所と、鳥のフンとかですね(笑)。

皆尾・髙坂:鳥のフン…?

矢野:「ピチャッ!」っていう音を出したり。口でSE(サウンドエフェクト。画像に合わせて流れる効果音や短い音楽)を出す。

髙坂:すごい!(笑)

ラジオしこくらいふ第9回ゲスト矢野裕子さん(広告企画室ネコノテ)

皆尾:グランディール天国のCMでは阿蘇美泰三さんがCMキャラクターでしたけど、あのCMの中で鳥のフンが落ちて「ピチャッ!」っていう所で声の出演をされていたと?

矢野:私がしました(笑)。
犬とかですね、鳥のフンとかですね、だいたい名前のつかないものは全部やってました。

髙坂:それはご趣味で研究を…?

矢野:いや、フンの研究は流石にしないです(笑)。

髙坂:SEに関しては…?

矢野:いや、全然なんですけど、CMの場合は、はじめに企画の説明とかを、お客さんやナレーターの方にする際に、一連の流れを1人で全部読むんですね。
「こういう企画で、こんな感じです。」っていう時に、こう、ね?犬とかだったら「ワンワン!」とか。なんかそういうのを入れて言ってたら、どんどん上手くなっていくんですよ(笑)。企画を考えていくにつれて、馴染んでくるんですかね。犬とかに。

髙坂:じゃあ、もともとそういう才能をお持ちだったわけではないんですね。
何通りも犬ができたりするんですか?(笑)

矢野:いやもう、その時の企画によりけりなので…。

皆尾:そういうプロの方じゃないんですよね?(笑)

矢野:そう。そうなんですよね。
あの、何度も言うんですけど、私はコピーライターなんで(笑)。

皆尾:そうですよね(笑)。

 

 

■コピーライターとしての矢野さん

 

皆尾:コピーライターというと、夢のような仕事じゃないですか。

矢野:そうですね。
糸井重里さんとかの話を知るちょっと年配の方からは、「1本書いたら、100万なんでしょ?」とか言われるんですけど、んな訳ないですよね(笑)。

皆尾:んな訳ないんですね(笑)。
矢野さんは最初、広告会社に入られて、コピーライターとかの修行をされたんですか?そういう部署に配属された?

矢野:もともとは営業で入ったんですよ。「広告をやりたいなぁ。」と思って入ったんですけど、その時にコピーライターという職業があることに気付いて、松山で仕事をしながら、大阪の「宣伝会議コピーライター養成講座」っていうのに通ったりしてましたね。
今思えば、大阪まで行く金残しとけよ、って感じですよね(笑)。今貯金なくて困ってるわ!って(笑)。

髙坂:今困ってるんだ(笑)。

皆尾:憧れの広告とか、そういうものはあったんですか?

矢野:実はずっと東京とか都会に出たくて。
私、出身は今治なんですけど、せとうちバス…あの緑のバスに揺られながら「私は絶対に東京に出るぞ。」と思いながら高校までいたんです。
けど、まず大学受験で失敗し、松山に残ることになって。
で、「次こそは!」と思って、就職試験を受けたんですけど、結局東京とかの都会には行かず。何故か松山に残ることになりまして…。
「愛媛だといいものを見れないし、憧れる人もいないだろう。」と思っていた所、ちょうど当時テレビ愛媛さんの広告で「きっかけは、いつもテレビでした。」っていうコピーのポスターを見たんですよ。それが、宣伝会議の「ブレーン」という雑誌に載っていて。
たまたま見た「ブレーン」で、松山の会社の名前が載っている!会社の名前も松山支社って書いてあるから、そのポスターは支社の人が作ってるんだろうし、「えっ!」って思ったのがきっかけで。
それから、ご縁も色々あってその会社に入る事になって、ようやくコピーライターの道に踏み込んだという感じでしょうかね。
人生どうなるか分かんないですね~(笑)。

皆尾:結構華やかそうに見えて、厳しい面も沢山あるような業界というイメージがありますけども。

矢野:言葉って一言でいい方向にいったりもするけど、悪い方向にもすぐ転ぶじゃないですか。
今なんか、それで首相変わっちゃうくらいの勢いじゃないですか。
そういう点では怖い気持ちもありますけど、でもやっぱり、一言で人の気持ちが変わる所に魅力を感じます。
グランディ―ルさんの仕事で「気楽にいこうよ!グランディール天国」っていうコピーを書いたんですけど。
いつも忙しい大変な仕事をしている方がいっぱいいるので、パチンコ屋さんが発する「もうちょっと気楽にいこうよ。」っていうメッセージによって、ちょっと気持ちが軽くなる方もいるかもしれない。
まぁ、ダブルミーニングで「気楽にパチンコ来てね!」っていう意味もあったんですけど(笑)。
本当に短い言葉だけど、色んな意味に取れる。そういう事ができるのが魅力な仕事かな~、と思います。

 

 

■矢野さんの美術への思い

 

髙坂:もともと言葉を扱う仕事に興味があった訳ではないんですか?

矢野:そうなんです。
実はどっちかというと、イラスト描いたりする方が好きだったんです。美術部にいたりしたので。

髙坂:本当に多才ですね。

矢野:でも、「美大に行こうか?普通の学校に行こうか?」っていう時に、親や皆さん、色んな人に「美大行っても食ってけないからやめとけ!」って言われちゃって(笑)。
ピュアな私は真に受けてしまったんですけど(笑)、今思えば、行っときゃよかったなぁ~!と。

皆尾:やりたいことをやりたかったなぁ、という気持ち?

矢野:そうですね。だって、ちょっとしたビジュアル1つで気分が変わるじゃないですか。Hello!NEW新居浜のロゴもそうですけど、これがあるだけでもう一気に都会っぽくなるじゃないですか。パァーッとここが変わっちゃう、みたいな。その雰囲気を作り出せるのは、お金でもないし、下手したら言葉でもなかったりする時もある。
見た瞬間のイメージだったりとか、見る人によって、見る時の気分によって変わるものを生み出せる仕事っていうのはすごいと思います。
だから、「美術とかどんどんやればいいのに!」と思いますね(笑)。
勉強もまぁいるんでしょうけど、勉強することって変わっていくでしょう?
だって、歴史だって小学校で教える年代とか、私たちの頃とは違ってたりするって言いますし…。そういう、歴史の勉強で教えることは変わるけど、美術品とかって人間の普遍的な所に突っ込んでくる。何万年も前に描かれた犬の絵がめっちゃ可愛い!とかってあるじゃないですか。美術って、そういう強い力を持っているので、私は美術をもっと極めたらよかったなー、と思います。

髙坂:あ、でもまだ遅くないと思いますよ。
もしかしたら1年後にはもうコピーライターじゃなくなってるかもしれない(笑)。

矢野:そうなんですよね(笑)。

 

 

■島のプールで音楽フェス「ごごしま音楽プール」

 

皆尾:矢野さんはイベントの運営などにも携わってるんですよね?

矢野:そうなんですよ。
「ごごしま音楽プール」というイベントをして3年目になります。

皆尾:興居島というと、松山の興居島ですか?

矢野:そうです。
松山市の沖に興居島という、1周したら20kmくらいある島がありまして。そこの廃校になった泊小学校の屋外プールで音楽イベントをしています。

皆尾:えっ!プールで?やる?

矢野:そうなんですよ。島なのに海じゃなくてプールでするんかい!っていう感じのイベントなんですけど。今年で3年目になりまして。
今年は、高野寛さん、FLYING KIDS の浜崎貴司さん、松山出身の千宝美さん、キッサコアンチモンの5組をお招きしてライブをします。

皆尾:キッサコさんは「アカガネビト」っていう曲があるくらいなので、新居浜でもおなじみですね。
イベント会場にはプールがあって、プールの水は抜かれてるんですね?

矢野:そうなんです。廃校になった小学校なので、1番はじめに見た時は、もう、泥と!枯れ葉と!で真っ黒で…。動かないセミとか…。色んな名残があったんですけど(笑)。
そんな感じの所を、全部掃除してきれいにしたら、すごく生き生きとしたプールになって。
水はもちろん抜いてしまっているんですけど。この3年間は毎年5月に人がここに押し寄せてくる。まぁ、押し寄せては来てないんですけど。今言い過ぎました(笑)。そこそこ来る(笑)。

皆尾:客席もステージもプールの中にある?

矢野:そうです。客席もステージもプールの中です。
なので、普通のフェスに比べると、演者さんとの距離がめちゃめちゃ近くて。
しかも座席を縦じゃなくて横に組んでるんで、多分、演者さんとの距離が5mくらいしかない。
1年目は椅子を置いたんですけど、2年目からはオレンジ色のみかん箱を置いて、それを椅子にしてもらっています。

髙坂:興居島はみかんの島ですもんね。

矢野:そうなんですよ。柑橘のパラダイスのような所でして。

 

 

■すべては王子の一言からはじまった。「ごごしま音楽プール」誕生秘話

 

皆尾:このイベントは、どういう流れでやることになったんですか?

矢野:アンチモンというアーティストがいるんですけど、実はこのアンチモンが兼業アーティストでして、普段は広告会社のクリエイティブディレクターなんです。赤松隆一郎と言いまして。
実は彼は私の直属の上司だったんです。でも多分一緒にいたのは3ヵ月くらいしかなかったんですけど。
赤松が、ずっと音楽をやり続けていて、松山で年に1回は必ず何かしらライブはしていたんですけど、「あのな!俺はフェスがやりたいんだ!」って言い始めて。赤松は割と王子様なので…(笑)。
当時、周りにいた一緒に仕事をしていたメンバーが全員「あっ、また始まったよ…。」「なんか言ってるぞ…。」と(笑)。

髙坂:王子様のご乱心が(笑)。

矢野:そうしたら、色んな偶然やご協力もあって、興居島で音楽イベントをするようになったのが、「ごごしま音楽プール」のはじまりだったんです。
ライブ自体は松山でもしてたんですけど、「ゲストを呼んで、やろう。」っていうのがまず初めての試みで。
なおかつ、島でするっていうのに初めはみんな「えーっ!?(驚)」みたいな(笑)。
私は興居島の近くに住んでいるので、なじみはあるんですけど、他のメンバーは興居島に対しては「夏に泳ぎに行くところ」っていうイメージで。

髙坂:興居島は松山市の方にとっては結構身近な島という風なイメージですけど。

矢野:小さいお子さんがいるご家庭とか、みんなで集まって「海水浴行こう!」ってなる大学生ぐらいの若い子だったら、結構行くんでしょうけど…。
大人になって忙しくなってくると、遠方には「えいや!」と行っても、近くにはあんまり行かなくないですか?
新居浜と松山間も、仕事では行くけど、遊びではあんまり…みたいな。

髙坂:あぁ。近いと逆に、そうですよね。

矢野:いざ興居島に向かう船に乗った瞬間に、みんななんかもう顔が…ポヤァ~~ン…って笑顔になって(笑)。あ、ここだって。
本当もう船で10分なんですね。

髙坂:すごい近いんですよね。

矢野:近いんですよ。
でも、10分の間に、脳みそがリセットされる感じになって。
しかも、着いて目の前が会場なんですけど、廃校の校舎入った瞬間もうみんな子供になってて。「今日何しに来たんだっけ?」みたいな感じになってたんですよ(笑)。
それでもう、全員が興居島を気に入って。「ここいいね~。」って言っていて…。そこで赤松が王子の一言ですよ。「俺はここでやる!!フェスがやりたいんだ!!」って言って(笑)。

皆尾:島の人たちの反応っていうのはどうだったんですか?

矢野:多分初めは「なんじゃそら。」って感じだったんだと思うんです。
もともと、放送局さんとか、地元の有志の方もイベントをやってはいたんですけど、音楽「フェス」っていうこういう感じのイベントはなかったと思うんです。
なので、「何が来たんや?!」って初めは思われてたと思います。
イベントは、島民の方は無料にしているんですけど、1回目のライブの時に島のおじいちゃんとかおばあちゃんとかが来てくださって、プールサイドに座って高野寛さんとかキッサコのライブを見ながら手拍子してくれてて。キッサコはなんかたまに拝んでる方がいるんですけど(笑)。
で、2年目の時は「また今年もやってくれるんやろ?」という声も頂いたりして。こっちもテンションが上がりますよね。「島の人に喜んでもらおう!!」みたいな。
それに、「興居島のあの雰囲気を年に1回でもいいから味わいに来てもらいたい。」っていうのもあって。「地方創生」とか今は言われますけど、そこまで大それたものではなく、「私たちがいいと思っているものとか音楽で、私たちは楽しい時間をつくるから、よかったらみなさんも一緒にどうですか?」みたいな感じですね。
そういう感じで始まったフェスなので、初めは協賛もつけず…お金もなく…全員が手弁当…っていう状態(笑)。
「みんな1年後のごごプーのためにおのおの仕事をしましょう!」って言ってましたね(笑)。

皆尾:ごごプーと略するんですね、「ごごしま音楽プール」は。

髙坂:でも、着実に動員数が増えてこられていますよね。

矢野:ありがたいことに、ちょっとずつですけど知ってくださる方も増えてきてます。でも、逆にあんまりお客さんが来てしまうと困るイベントでもあって…。
プールの中ってどうしてもスペースが限られてしまうので、入ってもぎゅうぎゅうで見れないってなっても嫌じゃないですか。

髙坂:去年、私がhinkDESIGNとして興居島のパンフレットを作らせて頂いた時に「ごごしま音楽プール」のことを知って、イベントにお伺いしたのが、私と矢野さんのご縁の始まりなんですけど。
イベントに参加していて、矢野さんが先ほどお話ししていた「自分たちがいいと感じるものをやっている」というのはとても伝わってきました。
マルシェとかで、色々食べ物のお店とかも出ているんですけど、どれもみんな本当に美味しかった。

矢野:やっぱり、食べ物、大事じゃないですか(笑)。

髙坂:食べ物も美味しかったし、場の雰囲気もとてもよかったです。

 


矢野裕子さんの情報です。
 
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